労働基準法Q&A

退職

Q:退職した労働者より、支払日前に給与の残額を支払うよう請求されましたが、所定の支払日に支払えば問題ないでしょうか?

A:労働者が退職している場合は、賃金の残額の支払いや、積立金・貯蓄等の労働者の権利に属する金品の返還の請求があれば、7日以内に支払いを行わなければなりません(労働基準法第23条)ので、ご質問のような場合においては、所定の支払日か請求後7日以内か、どちらか早く到達するほうの期日に支払わなければなりません。

 

解雇

Q:就業規則の規定に基づき、労働者を懲戒解雇にしようと思っていますが、懲戒解雇でも解雇予告は必要なのでしょうか?

A:就業規則に基づき懲戒解雇にするとしても、除外事由(労働基準法第19条、第20条第1項但し書)に該当しない限り、労働基準法第20条に基づく解雇予告又は解雇予告手当の支払いは必要となります。

 懲戒解雇の事由が、事業場内における盗取、横領、傷害等刑法犯に該当する行為など労働者の責めに帰すべき事由であった場合は、解雇予告又は解雇予告手当の支払いは不要な場合もあります。ただし、この場合は、事前に労働基準監督署長の認定を受ける必要があります。

 

賃金

Q:法定の割増賃金率が引き上げられたと聞きましたが?

A:時間外、深夜(原則として午後10時~午前5時)に労働させた場合には2割5分以上、法定休日労働に労働させた場合には3割5分以上の割増賃金を支払わなければなりません。

 また、平成22年4月1日以降は、1ヶ月に60時間を超える時間外労働を行う場合は割増賃金率が5割以上に引き上げられています。なお、事業場で労使協定を締結すれば、1ヶ月に60時間を超える時間外労働を行った労働者に対して、改正労働基準法による引き上げ分(25%から50%に引上げた差の25%分)の割増賃金の支払いに代えて、有給の休暇を付与することができます(中小企業については、当分の間、改正労働基準法による法定割増賃金の引き上げは猶予されます。)。

 なお、「時間外労働の限度基準」(平成10年労働省告示第154号)では、企業規模にかかわらず、1ヶ月に45時間などの限度基準を超える時間外労働を行う場合には、時間外労働に関する労使協定で割増賃金率を定め、その割増率は法定割増賃金率(2割5分)を超える率とするよう努めることとされています。

詳細を見る

 

Q:経理担当ですが、割増賃金の基礎となる賃金に、皆勤手当を含めなければならないのでしょうか?

A:含める必要があります。算入しなくてもよい賃金は

  (1)家族手当

  (2)通勤手当

  (3)別居手当

  (4)子女教育手当

  (5)住宅手当

  (6)臨時に支払われた賃金

  (7)1ヶ月を超える期間ごとに支払われる賃金

だけです。ただし、家賃に関係なく支給される住宅手当等、全員に一律に定額で支給することとされているものは、上記の名称であっても算入しなければなりません。

 

Q:残業手当の計算が面倒なので、毎月定額で15時間分だけを支給していますが、問題はないでしょうか?

A:実際の法定時間外労働が15時間を超えた月については、差額を計算して支払う必要があります。

 

Q:私の会社では、毎日残業時間を30分単位で計算し、30分に満たない部分は切り捨てていますが、このような処理でもよいでしょうか?

A:1ヶ月の時間外労働の掃除関数に30分未満の端数がある場合はこれを切り捨て、これ以上の端数がある場合はこれを1時間に切り上げることは、労働基準法違反としては取り扱わないこととされていますが、質問の内容では労働者にとって不利となりますので、認められないことになります。

 

Q:採用時に書面と口頭で説明し、親睦会費を毎月の給与から差し引いているのですが、特に問題はないでしょうか?

A:ご質問のように通知をしただけでは賃金からの控除はできません。労使の書面による協定があれば可能です。

 

Q:労働者が、配達中に会社の車を壊してしまいました。修理代金を給料から差し引いておいてもよいでしょうか?

A:労働者の同意なく賃金から損害金などを一方的に控除することは、全額払いの原則に反し、労働基準法違反となります。賃金は支払ったうえで、改めて労働者の過失による損害について賠償の請求をすることになります。

 

 

労働時間

Q:取引先などの都合に合わせ、1日の所定労働時間を8時間30分にしたいと考えているのですが、可能でしょうか?

A:変形労働時間制を採用し、変形期間を通じ平均して1週の労働時間を法定労働時間以下とすれば可能です。変形労働時間については労働基準法のポイントをご覧ください。

 

休日

Q:労働者に休日労働をさせたときは、後日、労働者の好きな日に代休を取ってもらっているので、休日の割増賃金は特に払っていません。問題はないでしょうか?

A:4週4日の休日が確保される範囲内で、特定の日を指定して休日の「振替」をした場合は休日労働扱いする必要はありません(この場合でも、振り替えによって週の法定労働時間を超えるときは、その超えた時間は時間外労働となりますので、その分の割増賃金の支払いが必要です。)が、質問のような代休を与えることで、休日労働でなくなるわけではありません。

 

年次有給休暇

Q:私は会社で経理を担当しています。私の会社には皆勤手当があるのですが、労働者が有給休暇を取得した月も皆勤手当を支給しなければならないのでしょうか?

A:年次有給休暇の取得した労働者に対して、賃金の減額などの不利益取扱いは禁止されていますので、支給する必要があります。

 

Q:2週間後に退職を控えた労働者が、「残った有給休暇を使って退職日まですべて休みたい」と請求してきましたが、認めなければならないのでしょうか?

A:労働者から指定された年次有給休暇の取得時季が、「事業の正常な運営を妨げる場合」には、使用者は指定された時季を変更することが認められていますが、質問のような場合であれば、退職日までの範囲を超えて時季変更を行うことはできませんので、請求どおりの休暇を与えなければなりません。

 

Q:定年退職した労働者を引き続き嘱託として雇用しましたが、年次有給休暇の勤続年数は再雇用の日から数えればよいのでしょうか?

A:定年退職者を嘱託として再雇用した場合などは、形式的には別個の労働契約ですが、単なる企業内の身分の切り換えであり、実質的には労働契約が継続しているものと認められますので、勤続年数は通算しなければなりません。

 

Q:うちの会社は短時間のパート社員しかいないので、年次有給休暇は特に付与していませんが、そのような取扱いでよいでしょうか?

A:短時間労働者であるからといって年次有給休暇を与えなくてよいわけではありません。ただし、1週間の所定労働時間数や、出勤日数等によっては、一般の労働者に比べ法定の付与日数が少ない場合もありますので、詳しくは労働基準法のポイントをご覧ください。

 

このページのトップに戻る

  

   

 

福井労働局 〒910-8559 福井市春山1丁目1番54号 福井春山合同庁舎

Copyright(c)2000-2011 Fukui Labor Bureau.All rights reserved.